「お前らはタレントだ」~所長の冷遇~ [福岡よしもと時代]
インドから帰国した大吉さんは、以前のようにテレビに出始めました。
が、仕事は細々とあるものの、二人の低空飛行の日々はつづきます。
それというのも、福岡よしもとの二代目所長が、所属芸人に「華丸・大吉と遊ぶな。兄さんと呼ぶな」などと、華大を冷遇しはじめたのです。
また、大阪の芸人が福岡の劇場に出演したり、番組が放送されたりと、
福岡芸人よりももっとおもしろい人たちが出てくることによって、華丸・大吉の存在感はめっきり薄くなりました。
所長は福岡芸人を漫才師とは認めず、タレントとして扱いました。
そして、大阪から芸人が来ると、あからさまに差別します。
中川家が福岡の劇場に出演したときのことです。
四つある控室は、剛さん、礼二さんに一つずつ、そして福岡よしもとの芸人が狭い一室を全員で使い、残り一つは「予備用」とされました。
このように冷遇されていた華丸・大吉のお二人。
所長からされた仕打ちについては、トークのネタとして笑い話にされてますが、内心は忸怩たるものがあったのではないでしょうか。
コンビとしての活動はほとんどなく、ときどき温泉リポートなどをするぐらいの鳴かず飛ばずの日々がつづきます。
ヒマなときはパチンコや競艇などのギャンブルで時間をつぶしていたので、借金はさらに膨らみました。
月々の支払いができなくなると、また別の会社から借りる、ということを繰り返していました。
借金は福岡よしもとの芸人、全員の分を足すと、4500万円になっていたようです。
そんな頃、二人はNHKの「オンエアバトル」に出場します。
結果は見事合格。
全国区のネタ番組に出ることによって、地元の人たちの視線も変わりはじめたのです。
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